虚血重症度は1年後の健康状態改善を予測するか?:ISCHEMIA試験二次解析
Health Status Relationship to Ischemia and Coronary Artery Disease Severity in the ISCHEMIA Trial
背景
慢性冠動脈疾患(CCD)で虚血や冠動脈疾患(CAD)の重症度は健康状態を予測するか。
アメリカNew York UniversityのPhillipsらは、ISCHEMIA試験4,558名のデータを二次解析した。アウトカムは、1年後のSeattle Angina Questionnaire(SAQ)による狭心症関連健康状態である。
結論
ベースラインに狭心症がある患者では、重度虚血は軽度以下の虚血より1年後の良好な健康状態と関連した(調整オッズ比[aOR] 1.29)。一方、CADの解剖学的重症度との関連はなく、無症候患者でも虚血・CAD重症度による差はなかった。
評価
ランドマークISCHEMIA試験は侵襲的治療によるQOL改善を、症状の頻度の高い狭心症患者で示しており、本解析はその予測因子を検討した研究である。重度虚血と良好な1年後健康状態との関連は興味深いが、治療戦略との交互作用はなく、虚血重症度だけでは侵襲的治療による追加的健康状態改善が期待できる患者を選別できない。なお、CAD重症度は臨床イベントの予後予測には重要だが、本解析では1年後の健康状態を予測しなかった。


