頸動脈解離へのアスピリンの有用性は示されず: TREAT-CAD
Aspirin versus anticoagulation in cervical artery dissection (TREAT-CAD): an open-label, randomised, non-inferiority trial
背景
頚動脈解離には抗血小板薬か抗凝固薬か。スイス University of BaselのEngelterら(TREAT-CAD)は、症候性頚動脈解離患者 194名を対象に、アスピリン(300mg/D)もしくはビタミンK拮抗薬(ワルファリン・フェンプロクモン・アセノクマロール[目標INR: 2.0-3.0])を無作為に90日間投与する非劣性RCTを行った。1次エンドポイントは、治療開始後14日と90日における臨床アウトカム(脳卒中・大出血・死亡)とMRIアウトカム(新規の虚血もしくは出血病変)の複合である。
結論
アスピリンの1次エンドポイント効果非劣性を認めなかった。
評価
CADISSは類似の結果を出しているが(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25684164/)、アスピリンにより厳しい結果となった。但し、抗凝固薬の側も有効性・安全性が確定しているわけではない。