局所進行肝細胞がんでのアテゾリズマブ+ベバシズマブ後の肝切除が有効:TALENTOP試験
Liver resection after atezolizumab and bevacizumab versus maintenance therapy for locally advanced hepatocellular carcinoma (TALENTOP): a multicentre, open-label, randomised, phase 3 trial
背景
肉眼的脈管侵襲を伴う肝細胞がんに対する治療には大きな東西差があり、欧米のガイドラインが原則全身療法を推奨するのに対し、日本や中国などでは肝切除も一般的な選択肢と考えられている。
中国Fudan UniversityのSunら(TALENTOP)は、同国24施設で、肝外転移がなく、肉眼的脈管侵襲を伴う肝細胞がん患者に対し、導入療法としてアテゾリズマブ・ベバシズマブ療法を行い、部分奏効・病勢安定となって切除可能と判断された患者に、肝切除+術後アテゾリズマブ・ベバシズマブ療法(手術群)、またはアテゾリズマブ・ベバシズマブ療法の継続(維持療法群)を割り付ける第3相RCTを実施した。
結論
導入療法フェーズには489名が登録され、うち201名がランダム化を受けた。
治療失敗(再発/転移・病勢進行・死亡)までの期間は、手術群で中央値20.4ヵ月、維持療法群で中央値11.8ヵ月であった(ハザード比[HR] 0.60)。
グレード3・4の治療関連有害事象は手術群の39%、維持療法群の21%に発生した。手術群ではアテゾリズマブに関連すると考えられる肝機能異常、薬物療法または手術に関連すると考えられる肝不全により計2名が死亡した。
評価
脈管侵襲を伴う肝細胞がんの切除に関しては日本から後向データが多くあり、さらにAtezo/Bev後に切除を行うABC conversion治療なども提案されていたが、本試験は肝切除の実施が薬物療法の継続よりも有益であることを実証した。
切除不能例で薬物療法を行い切除を目指す戦略に正当性を与えるRCTエビデンスとなる。


