AI-ECGは地域検診にはもちこめない:PREVUE-VALVE研究
AI-ECG Detection of Structural Heart Disease in the Community Setting: Transportability and Spectrum Effects in the PREVUE-VALVE Study
背景
病院患者コホートを対象に開発された人工知能心電図(AI-ECG)は、地域住民対象の検診でも性能を維持できるか。
アメリカCardiovascular Research FoundationのCohenら(PREVUE-VALVE)は、65〜85歳の地域住民2,402名を対象に、構造的心疾患(SHD)検出モデルEchoNextの移植性を検証した。
結論
SHD有病率は地域住民で8%、病院コホートで43%であり、AI-ECGの受信者動作特性曲線下面積(AUC)は地域住民対象では71% vs. 83%に低下した。異常心電図群ではAUC 79%、健康状態不良群では76%まで改善したが、地域全体での陽性的中率は14%に留まった(病院コホートでは〜50%)。
評価
AI-ECGの診断を全国規模の在宅心エコー検査で確認した研究で、病院で高性能だったAI診断をそのまま地域スクリーニングへ移せないことを示した。EchoNextは病院コホートでは高いSHD検出能が報告されているが、地域コホートでは有病率(事前確率)が遥かに低く、軽症例が多いという疾患スペクトルの違いが大きな性能低下を招いた。2026年のレビューもAI-ECGは現状、一般住民の単独スクリーニングより心エコー検査への追加的トリアージとしての位置づけが妥当としており(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42238358/)、本研究と整合する。


