心停止後昏睡での低体温療法は冷却時間を延長しても無益:ICECAP試験
Duration of Therapeutic Hypothermia After Out-of-Hospital Cardiac Arrest: The ICECAP Randomized Clinical Trial

カテゴリー
救急医療、Top Journal
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
August 2026
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背景

心停止後昏睡患者を正常体温よりも低い体温で維持する低体温療法は、TTM試験、TTM2試験、HYPERION試験と相次いでベネフィットの証明に失敗している。ただし、これらの試験の大半は24時間程度の冷却時間が採用されており、より長い冷却時間でも低体温療法が無益であるかは明らかではなかった。
アメリカUniversity of MichiganのMeurerらは、同国71施設の、心停止後昏睡状態が続き、心停止から4時間以内に目標体温34 °C未満が達成された成人患者を対象に、6、12、18、24、30、36、42、48、60、72時間の冷却時間を割り付け、90日時点での機能的予後を比較する適応的RCTを行った。
なお、試験開始時点から200名では12時間、24時間、48時間の3群に均等な比率で割り付けが行われた。また、冷却時間終了後は最大120時間の正常体温管理が行われた。

結論

中間解析において無益性基準が満たされたため、試験は中途終了した。1,158名の患者がランダム化を受けた。うち883名は初期リズムがショック非適応、275名はショック適応であった。
ショック非適応患者において、一次アウトカムである重み付き修正ランキンスケールスコアが最大となる治療群は、事後確率0.51で6時間群であった。これはショック適応患者においても同様であった。
冷却時間による副次アウトカム・死亡率の差は認められなかった。

評価

患者登録1,000人を超える大規模な検証であったが、6時間を超えて低体温療法を継続してもベネフィットは見出されなかった。
低体温療法の冷却時間を比較したRCTとしては、24時間と48時間を比較したTTH48試験も差を示しておらず(https://doi.org/10.1001/jama.2017.8978)、冷却期間を延長すればベネフィットが現れるのではないかという仮説は否定されたと考えるべきであろう。なお、日本では中等症PCASを対象としたR-CAST OHCA試験が進行中である(jRCT1062220035)。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)