日本の男性で9価HPVワクチンの有効性を実証
Efficacy, immunogenicity, and safety of the 9-valent human papillomavirus vaccine in males aged 16-26 years in Japan: a randomised, double-blind, placebo-controlled trial
背景
HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの接種は、HPV感染、さらに感染を原因とする前がん病変・がんを予防する。現在の標準である9価HPVワクチンの有効性は女性を対象に実証されているが、男性ではimmunobridgingによって示唆されるに留まっている。
日本Hayakawa Clinic(早川クリニック)のHisamotoら(V503-064)は、国内22施設で、HPV関連病歴がなく、ワクチン接種歴もない16〜26歳の健常男性(n=1,059)を、1日目・2ヵ月目・6ヵ月目の9価HPVワクチンまたは生食プラセボの筋注へと割り付け、HPV6/11/16/18型およびHPV31/33/45/52/58型に関連する肛門性器部の持続感染への影響を評価する第3相RCTを実施した。
結論
HPV6/11/16/18型(一次エンドポイント)に関するワクチン有効性は89.3%、HPV31/33/45/52/58型(副次エンドポイント)に対するワクチン有効性は63.5%であった。2024年7月16日をカットオフ日とする試験終了時点での有効性はそれぞれ91.6%、72.9%であった。
ワクチン群の70%、プラセボ群の31%に注入部位の有害事象が報告され、ワクチン群の11%、プラセボ群の10%でワクチン関連の全身有害事象が報告された。死亡、ワクチン関連の重篤有害事象、有害事象による投与中止は報告されなかった。
評価
男性への9価ワクチンの接種は、標的となるHPV型の持続感染を予防し、安全性プロファイルも許容可能なものであった。本試験によって2025年には9価ワクチンの男性への適応が承認されている。
アメリカからはすでにがん診断の減少を示すリアルワールドデータも現れており(https://doi.org/10.1001/jamaoncol.2026.0496)、男児への定期接種化の議論が加速するだろう。


