EGFRエクソン20挿入変異肺がんに新規EGFR-TKI、Sunvozertinibが効果:WU-KONG28試験
First-Line Sunvozertinib in NSCLC with EGFR Exon 20 Insertion Mutations
背景
EGFRエクソン20挿入変異(ex20ins)は非小細胞肺がん(NSCLC)で三番目に多いEGFR変異であり、従来のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)の効果が乏しいことで知られているが、近年、ex20ins患者を対象としたEGFR-MET二重特異性抗体アミバンタマブやチロシンキナーゼ阻害薬mobocertinibなどが登場している(ただしmobocertinibはのちにFDA承認撤回)。
中国Shanghai East HospitalのZhouら(WU-KONG28)は、ex20insを標的とするEGFR-TKI、sunvozertinibの有効性・安全性を評価するため、世界15ヵ国154施設でex20insを伴う局所進行・遠隔転移NSCLC患者(n=324)の初回治療として、sunvozertinibまたは化学療法(カルボプラチン・ペメトレキセド併用)を割り付け、無増悪生存期間を比較する第3相RCTを実施した。
結論
無増悪生存期間の中央値はsunvozertinib群10.3ヵ月、化学療法群7.5ヵ月と、sunvozertinibにより有意に延長した(ハザード比[HR] 0.65)。12ヵ月無増悪生存率は各群46.1%、26.7%であった。
客観的奏効率はsunvozertinib群の58.9%、化学療法群の31.1%で認められた。奏効持続期間の中央値は各群11.2ヵ月、7.1ヵ月であった。
グレード3以上の有害事象はsunvozertinib群の75.5%、化学療法群の56.7%で報告された。Sunvozertinibとの関連が疑われる死亡例はなかった。
評価
薬物結合ポケットが狭くなるというex20insの問題を外側から迂回したアミバンタマブに対し、小分子EGFR-TKIではpoziotinib・mobocertinibとも成功しなかった。
Sunvozertinibは高い変異選択性を有する新薬で、本試験では初回治療におけるPFSの有意な延長を示した。新たな治療選択肢に加わることが期待される。


