てんかん重積の短期死亡リスクを予測するモデルを開発:ACARD Score
A Predictive Model for Short-Term Mortality After Status Epilepticus: The ACARD Score
背景
てんかん重積状態(SE)は比較的頻度の高い神経救急であり、短期死亡率はデータによるが最大で30%に達する。痙攣性SE・非痙攣性SEの予後を予測するためにさまざまなスコアが開発されているが、識別能はmodestであり(https://doi.org/10.1111/epi.17442)、より信頼度の高い短期死亡予測スコアが求められていた。
イタリアMarche Polytechnic UniversityのLattanziらは、イタリア・モデナの14歳以上の参加者(導出コホート)およびオーストリア・ザルツブルクの18歳以上の参加者(検証コホート)における連続SEエピソードをもとに、非低酸素性SEの30日死亡率を予測するスコアを開発・検証した。
結論
導出コホートは689件、検証コホートは569件のSEエピソードから構成された。30日死亡率は導出コホートで27.3%、検証コホートで11.6%であった。
独立リスク因子として、75歳以上(オッズ比[OR] 5.52)、SE治療以前の意識障害(1.76)、原発性中枢神経系疾患による急性病因(2.60)、治療抵抗性(6.40)、SE発症以前の障害(3.53)が30日死亡リスクの増加と関連し、陳旧性病因はリスク低下と関連した(0.28)。
これらのリスク因子を組み合わせ、ACARD(Age, Consciousness, Aetiology, Refractoriness, Disability)スコアが開発された。ACARDスコアの曲線下面積は導出コホートで0.864、検証コホートで0.845であった。
評価
特定されたリスク因子はいずれも臨床的に納得しやすいもので、これらを組み合わせたACARD scoreは30日死亡を高い精度で予測した。
既存スコアが同じデータでAUC 0.704-0.787であることを考えれば大きな改善であり、初期治療後の管理強度の決定に有用だろう。


