高リスク前立腺がんの周術期ADTにアパルタミド追加でアウトカム改善:PROTEUS試験
Perioperative Apalutamide in High-Risk Localized Prostate Cancer
背景
高リスク限局性・局所進行前立腺がんは根治可能な病期にありながら、局所治療後の再発リスクが高く、治療成績のさらなる改善が課題となっている。他のがんでは術前薬物療法と組み合わせた外科的切除が確立された治療となりつつあるが、前立腺がんにおいて有効性を示した周術期治療はこれまで存在しなかった。
アメリカDana-Farber Cancer InstituteのTaplinら(PROTEUS)は、世界18ヵ国184施設で、新規診断された高リスク限局性・局所進行前立腺がん患者を対象に、骨盤リンパ節郭清術+前立腺全摘除術の前後に6サイクルのアンドロゲン遮断療法(ADT)+アパルタミドまたはADT+プラセボを割り付ける第3相RCTを実施した(n=2,109)。
一次アウトカムは、病理学的完全奏効または5 mm以下の微小残存病変の複合エンドポイント(pCR/MRD)、および無転移生存期間の二つであった。
結論
pCR/MRDが達成された患者の割合は、アパルタミド群で8.9%、プラセボ群で1.0%とアパルタミド群で有意に改善した(オッズ比 10.17)。5年無転移生存確率はアパルタミド群78.2%、プラセボ群73.5%とこちらもアパルタミド群で改善した(ハザード比 0.80)。
その他、無イベント生存期間、初回後続治療までの期間、遠隔転移までの期間についてもアパルタミド群で改善が認められた。
グレード3・4の有害事象はアパルタミド群39.6%、プラセボ群の31.0%で発生した。
評価
アパルタミドはnmCRPC、mCSPCと適応を拡大してきたが、この試験では高リスク前立腺がんの周術期ADTへの追加で有効性を実証した。
第3相試験としては初めてアウトカム改善を示したランドマーク的結果である。また、現在の標準治療である手術単独とADT+アパルタミドを比較する400人規模のサブスタディも進行中である。


