酸素療法の流量を自動調整することで目標範囲の酸素化を実現:SAVE-O2 AI試験
Autonomous Oxygen Titration for Maintaining Normoxemia in Acutely Ill Adults: The SAVE-O2 AI Randomized Clinical Trial
背景
酸素療法に関しては、低酸素だけでなく必要以上の高酸素も回避することが望ましいと考えられるようになっているが、流量調整の自動化は酸素濃度目標の達成を実現できるか。
アメリカUniversity of Colorado Anschutz School of MedicineのDouinら(SAVE-O2 AI)は、同国4施設で急性呼吸器疾患、外傷、熱傷、急性期手術のために入院し、酸素療法を受ける成人患者(n=300)を対象として、パルスオキシメーターを基準に酸素流量を調整する閉ループ自動酸素化システム(O2matic PRO100)と医師による手動調整を比較するRCTを実施した。
結論
酸素飽和度が正常(90%-96%)範囲内であった時間の割合(平均)は、自動調整群で85%、対照群で63%と自動調整群で高く、低酸素血症(<88%)範囲となった時間の割合は各群2.0%、3.6%と自動調整群で低くなった。
高酸素血症(≧96%)範囲となった時間の割合は自動調整群で1.0%、対照群で1.7%であった。
結果は事前指定された各サブグループで一貫して認められた。
評価
酸素療法の流量は現在でも手動による調整が一般的であるが、本研究では閉ループ制御による自動調整によりSpO2が目標範囲内にある時間が大きく増加した。
人員・医療資源の限定された環境では特に力を発揮する技術と考えられる。救急車と救急ヘリで同じシステムを検証するAURORA試験が予定されている(https://news.cuanschutz.edu/emergency-medicine/ginde-farcas-osborn-aurora)。


