進行CKDへの低用量リバーロキサバンは有害無益:TRACK試験
Low-Dose Rivaroxaban and Cardiovascular Events in Advanced Kidney Disease: The TRACK Randomized Clinical Trial
背景
進行性慢性腎臓病(CKD)患者は心血管リスクが高いが、抗血栓療法の有効性と安全性は。
オーストラリアUniversity of New South WalesのBadveら(TRACK)は、12ヵ国1,458名のRCTで、心血管死・非致死性心筋梗塞・脳卒中・末梢動脈疾患イベントの複合を一次アウトカムとして検証した(対照: プラセボ)。
結論
追跡期間中央値1.7年で、リバーロキサバンの一次アウトカム効果を認めなかった:22.6% vs. 20.7%で(ハザード比[HR]: 1.09)。大出血は8.8% vs. 6.0%で、リバーロキサバン群で多かった(1.51)。
評価
進行CKD患者を対象に低用量リバーロキサバン単独療法を検証したRCTだったが、COMPASSやVOYAGER PADの結果を、この集団へ外挿できないことを示した。高い投薬中止率、早期中止、一次予防患者の混在により推定には不確実性が残るが、進行CKDでの心血管疾患は成因が他集団と異なるとみられ、CKDに特化した心血管リスク低減戦略が必要であることが明らかになった。


