iPSC由来ミトコンドリアリッチEVの虚血心筋細胞への移入実験成功
Mitochondria-Rich Extracellular Vesicles From Autologous Stem Cell-Derived Cardiomyocytes Restore Energetics of Ischemic Myocardium
背景
細胞間ミトコンドリア転移現象の発見は、その治療応用の試みを加速させた。Stanford UniversityのIkedaらは、ヒトiPS細胞由来心筋細胞(iCMs)より抽出したミトコンドリアリッチ細胞外小胞(M-Evs)を心筋虚血細胞およびモデルマウスの虚血心筋部位に注入するin-vitro/vivo実験を報告している。
結論
1.0×10^8/mlのM-EVs注入により3時間後には細胞内ATP産生が回復し、低酸素虚血iCMsの収縮能が改善した。心筋虚血モデルマウスに対する1.0×10^8 M-EVsの心筋内注射では有意なMI後心機能の回復がみられた。
評価
すでに患者レベルで試みられたミトコンドリア移植だが、nakedでは効果に限界があるとみられている。日本人著者らがEVという新たな送達技法でマウス虚血心筋に機能改善をもたらした印象的な実験である。有望とみられるが、iPSC由来EVの送達、という方法論の臨床架橋ハードルは高い。


