RET陽性肺がんへのセルペルカチニブ、術後補助使用でもベネフィット示す:LIBRETTO-432試験
Selpercatinib in Early-Stage RET Fusion-Positive Non-Small-Cell Lung Cancer
背景
セルペルカチニブは、RET融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)に高い有効性を示しており、RET陽性の進行・転移NSCLCにおける一次治療として推奨されている。
中国Southern Medical UniversityのWuら(LIBRETTO-432)は、世界22ヵ国の、根治的治療(必要に応じて術後補助薬物療法)が実施されたRET陽性NSCLC患者を対象に、術後補助療法としてセルペルカチニブまたはプラセボを最大3年間投与し、無イベント生存率を比較する第3相RCTを実施した(n=151)。
結論
一次アウトカムであるII期・IIIA期患者(n=109)における2年無イベント生存率は、セルペルカチニブ群92%、プラセボ群61%であった(ハザード比 0.17)。
IB期を含む全患者での2年無イベント生存率(副次アウトカム)は、セルペルカチニブ群94%、プラセボ群70%であった(ハザード比 0.17)。
最も一般的な治療下発現有害事象はALTおよびASTの上昇で、グレード3以上のものはセルペルカチニブ群の17%・19%で報告された。死亡は3件発生し、いずれもプラセボ群で、病勢進行によるものであった。
評価
術後補助療法としてのセルペルカチニブは、RET陽性NSCLC患者での再発・進行・死亡イベントを8割減少させた。
術後補助化学療法の置き換えを検討したものではない点には注意が必要だが、非常に強力な結果であり、RET融合検査と合わせて新たな標準となる可能性が高い。


