成人Ross手術の長期アウトカム:Mount Sinai報告
Contemporary Outcomes of the Ross Procedure in Adults: Implications for Current Clinical Practice
背景
近年、成人に対するRoss手術への関心が再燃しているが、最新技術を用いた症例の長期データは。
アメリカのThe Mount Sinai HospitalのEl-Hamamsyらは、同院で2011〜2019年に同手術を受けた成人患者455名のデータを前向解析した。
アウトカムは、手術の安全性・長期生存・再介入・弁の血行動態・自己グラフト基部寸法である。
結論
追跡期間中央値9.0年で、手術死亡率は0.4%であった。12年時点での自己グラフト再介入率は1.1%、肺同種グラフト再介入率は1.9%、あらゆる心臓再介入率は3.5%と低値であり、12年生存率は一般集団と同程度であった。
評価
すでに複数のメタアナリシスがあり、2025には広汎なレビューも刊行されている(https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/JAHA.125.044454)。この論文は、尖端施設で洗練された患者選定下で最新の外科技術を用いた場合のアウトカムを示すもので、術前大動脈弁逆流の存在や50歳以上の患者でも一貫して良好な成績を示している。単一の高度専門施設による結果であり、一般施設への単純な普遍化はできない。


