チサゲンレクルユーセルの初期試験が10年結果を報告、一部の患者には治癒も
Ten-Year Outcomes after CAR T-Cell Therapy for B-Cell Lymphomas
背景
2017年、Schusterらは難治性B細胞リンパ腫患者におけるCD19標的キメラ抗原受容体T細胞療法(CAR T)、CTL019(チサゲンレクルユーセル)の有効性と持続性を報告した(https://doi.org/10.1056/NEJMoa1708566)。
アメリカUniversity of PennsylvaniaのRuellaらは、同試験の大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL, n=24)・濾胞性リンパ腫(FL, n=14)患者の長期結果を報告した。>
結論
追跡期間の中央値は10.1年で、5.4年以降の再発は認められなかった。
10年無再発(lymphoma-free)生存率はLBCL患者で32%、FL患者で47%であった。
全原因死亡を含めた解析では、10年無増悪生存率はLBCL患者17%、FL患者29%、10年生存率は各17%、50%であった。
2名(5%)の患者にグレード2・3の好中球減少症が持続していたが、晩期の貧血・血小板減少症は認められなかった。二次発がんは9名で発生した(10年累積罹患率21%)。
CAR導入遺伝子の持続性は長期の奏効と関連していた。また、長期奏効患者の44%でB細胞無形成が持続していた。
評価
第2相JULIET試験に先立つランドマーク的試験であり、この10年報告では、難治性B細胞リンパ腫に対するチサゲンレクルユーセルが長期の寛解をもたらし、一部には治癒の可能性があることを確認した。
従来には治癒を期待することが困難であった患者も含まれ、CAR T細胞療法がもたらした変化の大きさを改めて印象付ける結果である。


