DOACスコアをVKA服用患者の主要出血リスク予測に使う
DOAC Score Among Patients Receiving Vitamin K Antagonists
背景
心房細動(AF)患者において直接経口抗凝固薬(DOAC)の出血リスク予測に有用なDOACスコアは、ビタミンK拮抗薬(VKA)服用患者の予測にも有効か。
アメリカのBeth Israel Deaconess Medical CenterのYehらは、4RCTの統合データ(COMBINE-AF: n=28,818)と、リアルワールド登録データ(GARFIELD-AF: n=20,183)を用い、VKA服用患者における同スコアの主要出血リスク層別化能および識別能を評価する観察研究を実施した。
結論
1年時点の主要出血イベントはCOMBINE-AFで3.4%、GARFIELD-AFで1.6%に発生した。DOACスコア定義によるリスクカテゴリが上昇するにつれ、100人年あたりの1年主要出血率はCOMBINE-AFで1.8(極低リスク)から7.9(極高リスク)、GARFIELD-AFで0.8から7.6へと一貫して上昇した。また、1年時点の識別能(C統計量)はCOMBINE-AF(0.62 vs. 0.59、P<0.001)およびGARFIELD-AF(0.65 vs. 0.62、P<0.001)の双方で、従来のHAS-BLEDスコアを有意に上回った。
評価
DOACスコアはVKA患者にも使える、という汎化しつつある仮説を確定にもたらした大規模統合研究であり、ガイドラインにインパクトを与える。主要留保点は、同スコアが、統計学的にHAS-BLEDより優れているとはいえ、C統計量は依然として中等度に留まること、またHAS-BLEDに比べ、遥かに繁雑であること、である。


