胃がん周術期治療へのSerplulimab上乗せでEFS延長:ASTRUM-006試験
Perioperative serplulimab with neoadjuvant chemotherapy versus perioperative chemotherapy in PD-L1-positive gastric cancer (ASTRUM-006): a randomised, double-blind, multicentre, phase 3 study
背景
切除可能胃がんへの免疫チェックポイント阻害薬の使用は、進行・再発胃がんの場合と比してベネフィットが明確でなかったが、2025年のMATTERHORN試験は周術期治療へのデュルバルマブ上乗せが無イベント生存率の改善をもたらすことを示した(https://doi.org/10.1056/NEJMoa2503701)。
中国Peking University Cancer Hospital & InstituteのShenらは、中国・タイの75施設で、PD-L1陽性スコアが5以上の切除可能胃がん・食道胃接合部がん患者を対象に、S-1+オキサリプラチン併用(SOX)ベースの周術期治療への抗PD-1抗体serplulimab追加を検証する第3相二重盲RCTを実施した。
Serplulimab群では術前SOX化学療法へserplulimabを追加し、術後補助療法としてserplulimabを投与、対照群では術前SOX化学療法へプラセボを追加し、術後補助療法としてSOX化学療法が行われた。一次エンドポイントは無イベント生存期間であった。
結論
中国57施設の588名がランダム化を受けた。
PD-L1 CPS≧10の集団における無イベント生存期間は、serplulimab群で中央値未到達、対照群で42.0ヵ月であった(ハザード比 0.65)。治療企図集団においてもserplulimab群での無イベント生存期間の有意な延長が認められた(中央値未到達 vs. 35.9ヵ月; ハザード比 0.73)。
グレード3以上の治療関連有害事象は、serplulimab群の47%、対照群の59%に発現し、治療関連有害事象によりそれぞれ7%、11%が治療を中止した。>
評価
Serplulimabは、SOXベース化学療法と比較してEFSを有意に延長し、胃がん周術期のICI戦略としてはMATTERHORNに次ぐ第3相ポジティブ結果となった。
>術後化学療法をserplulimab単剤に置き換える戦略は、忍容性の点からも魅力的な選択肢となりうる。同薬は日本でもライセンス契約が締結されており、現在は小細胞肺がん、大腸がんでの臨床試験が進行中である。


