脳梗塞へのTenecteplase静注血栓溶解療法が国内治験で有効性示す:T-FLAVOR試験
Standard-Dose Tenecteplase vs Low-Dose Alteplase for Acute Ischemic Stroke From Large-Vessel Occlusion: A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
JAMA Neurology
年月
June 2026
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背景

Tenecteplaseは、脳梗塞に対する静注血栓溶解療法薬として有効性のエビデンスが蓄積され国際的なガイドラインで使用が推奨されているが、日本では現時点で日本人患者に特化した臨床データはない(https://doi.org/10.1038/s41440-025-02404-8)。
日本National Cerebral and Cardiovascular Center(国立循環器病研究センター)のInoueら(T-FLAVOR)は、国内18施設の発症4.5時間以内の主幹動脈閉塞を伴う急性虚血性脳卒中患者を対象に、血栓回収療法前の静注血栓溶解療法として、tenecteplase(0.25 mg/kg)またはアルテプラーゼ(0.6 mg/kg)を割り付け、初回血管造影検査における再開通(mTICI 2b-3または回収可能血栓なし)率を比較する第2相RCTを実施した(n=218)。

結論

再開通率はtenecteplase群10.3%、アルテプラーゼ群3.6%であり、事前指定された有効性基準を満たした。
90日機能的アウトカムの共通オッズ比は1.47であった。症候性頭蓋内出血(2.8% vs. 1.8%)、死亡率(6.5% vs. 9.9%)に群間差は認められなかった。

評価

日本での開発を担当する企業が無いなか、クラウドファンディングなども活用しながら完遂された医師主導試験であり、日本の標準である低用量アルテプラーゼ(0.6 mg/kg, 国際標準は0.9 mg/kg)と比較してtenecteplaseで再開通率が向上することを実証した。
Tenecteplaseの国内承認に向けた中核的エビデンスとなるもので、重要な前進と位置付けられる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)