ICUの心停止後昏睡患者における酸素化目標、保守的目標値でもアウトカム改善せず:LOGICAL試験
Conservative Oxygen for Unresponsive Patients after Cardiac Arrest
背景
心停止後の患者では、再灌流後の高酸素曝露によっても神経細胞死がもたらされる可能性があり、保守的な酸素飽和度目標値によるアウトカム改善を目指す臨床試験が行われてきた。ICU-ROX試験のサブグループ解析は保守的目標値が有益であることを示唆したものの、2022年に発表されたEXACT試験では病院前でのSpO2目標値を90-94%としたグループで生存率が悪化する傾向が認められた(https://doi.org/10.1001/jama.2022.17701)。
オーストラリアMonash UniversityのHodgsonら(LOGICAL)は、オーストラリア・ニュージーランド53ヵ所の集中治療室で人工呼吸器管理を受ける心停止後昏睡成人患者を、SpO2上限アラームを95%に設定する保守的酸素群、またはSpO2上限を設定しないリベラル酸素群へと割り付け、180日時点での機能的良好アウトカム(Glasgow Outcome Scale-Extended [GOSE]が5-8)を比較するRCTを実施した(n=1,840)。
結論
180日機能的良好アウトカム率は、保守的酸素群で38.2%、リベラル酸素群で39.7%と差がなかった(相対リスク 0.97)。
有害事象は報告されなかった。
評価
EXACT試験での有害性シグナルは、病院前での酸素化ターゲティングの難しさによる低酸素側への超過の可能性が指摘されていた。同じチームによる本試験はICU患者で保守的酸素とリベラル酸素を比較したが、有意な差は認められなかった。
心停止後の二次性脳障害を高酸素曝露の回避だけで改善することは難しいのかもしれない。


