中等度冠動脈病変へPCIで、FFRangioガイドは圧ワイヤーガイドに非劣性:ALL-RISE試験
Angiography-Derived Fractional Flow Reserve to Guide PCI
背景
中等度冠動脈病変(intermediate coronary lesions)に対する圧ワイヤを用いた評価は臨床転帰を改善するが、手技の煩雑さから実施率は20%未満と低迷している。CAG画像のみから冠血流予備量比(FFR)を算出する非侵襲的FFRangioは手技を簡略化し得るが、1年時点の臨床アウトカムに及ぼす影響は。
アメリカStanford UniversityのFearonら(ALL-RISE)は、同病変を有する患者1,930名をFFRangio群または圧ワイヤ群に割りつけるRCTを実施し、その予後を検証した。
一次アウトカムは、1年時点の全死因死亡・心筋梗塞・緊急冠血行再建の複合、非劣性マージンは3.5パーセントポイントとした。
結論
FFRangioの一次アウトカム非劣性を認めた(HR 0.98)。
出血・急性腎障害・処置関連有害事象の発生率に群間差はなかった。
評価
NEJMに併載されたFAST III試験(流体力学ベースのvFFR)と同テーマであり、AIによる3次元再構築技術をより前面に押し出している点等が違うが、ともに造影由来FFRの圧ワイヤに対する非劣性ないし優越性を確認する研究である。両試験は、使用システム(vFF: Pie Medical; FFRangio: CathWorks)の他に、後者がコアテクノロジー(AI駆動型幾何学的抵抗モデル)および対照群の一般性で優位である、という違いがある。FFRangioは、手技時間・放射線曝露・造影剤使用量を削減する臨床実践への高いインパクトを持つ一方、異常値判定率(43.0% vs. 37.0%)とPCI施行率が高かった点は問題である。


