残存SYNTAXスコアはAMI後心原性ショック患者の死亡予後を予測する
Predictive Value of the Residual SYNTAX Score in Patients With Cardiogenic Shock
背景
急性心筋梗塞関連心原性ショック(AMI-CS)に対する早期PCIの有益性が示されているが、その有効性の予測指標は。フランスUniversity of the SorbonneのBarthelemyらは、CULPRIT-SHOCK参加587名のデータに基づき、残存SYNTAXスコア(rSS)の予後予測価値を評価した。一次エンドポイントは、30日以内の死亡・重度腎不全、1年以内の死亡である。
結論
rSS=0(CR)は多血管(MV)-PCI戦略で治療された患者の25.2%でのみ達成された。多因子調整後、rSSは30日以内死亡(10単位あたりのaOR:1.49)および1年以内死亡(同1.52)と独立に関連した。
評価
AMI-CSに対するPCI後の残存CADを検討した初の大規模研究で、rSSが死亡アウトカムを予測することを明らかにした。MV-PCIがCLO-PCIより良い、という結論はCULPRIT-SHOCK結果とよく整合しないが、二次分析の限界であろう。この問題やMCSの有益性を確認するためにはRCTが必要となる。