ICUの中心静脈カテーテルロックにキレート剤t-EDTA、カテーテル閉塞を抑制:CLiCK試験
4% Tetrasodium EDTA to Prevent Central Venous Access Device-Associated Complications: A Randomized Clinical Trial
背景
中心静脈アクセスデバイス(CVAD)は重症患者の治療に不可欠な要素であるが、血流感染症のリスクが伴う。使用していないカテーテル管腔内を溶液を満たすカテーテルロックが一般に行われるが、特定のロック溶液が合併症を軽減するかどうかは未明である。
カナダSimon Fraser UniversityのOrnowskaらは、同国6施設の、集中治療室に入室しCVADを留置され、かつ1つ以上のルーメンが不使用の成人患者を対象に、4%エチレンジアミン四酢酸(EDTA)四ナトリウム塩(t-EDTA)と対照溶液(生理食塩水, 透析ラインの場合は4%クエン酸塩)によるロックを比較する、実用的クラスターランダム化クロスオーバー試験(CLiCK)を実施した。一次アウトカムは、CVAD関連血流感染症、アルテプラーゼ投与を要するカテーテル閉塞、閉塞によるカテーテル抜去の複合発生率であった。
結論
3.5ヵ月間で、計1,574名の患者が試験に参加した。
一次アウトカム発生率は、t-EDTA群で留置1000日あたり13.1件、対照群で19.9件であり、t-EDTA群で有意に低かった(率比 0.68)。
一次アウトカムを構成する3つの項目のうち、有意な群間差が認められたのはアルテプラーゼ投与を要するカテーテル閉塞の発生率のみであった(1000日あたり11.67件 vs. 17.73件; 率比0.66)。
評価
キレート剤t-EDTAには抗凝固・抗菌・抗バイオフィルム作用が期待されており、本試験では成人ICUでのt-EDTAロックによりカテーテル閉塞が有意に抑制された。
本丸であった血流感染症の予防効果は不確実ではあるが、カテーテル閉塞、アルテプラーゼ使用が問題となる施設では採用も選択肢となるだろう。


