小児に1型糖尿病早期スクリーニングを:Fr1da研究
Screening Children for Early-Stage Type 1 Diabetes
背景
症状発現前の1型糖尿病(T1DM)を検出するスクリーニングに意義はあるか。
ドイツHelmholtz MunichのWinklerら(Fr1da)は、同国バイエルン州に居住する220,476名の小児(中央値3.1歳)を対象に、膵島自己抗体測定による無症状の早期T1DMの検出を試み、有病率と臨床的発症への進行率を検討した。
結論
初回スクリーニングで590名が早期(ステージ1または2)T1DMと診断され、調整有病率は0.3%(ステージ1が0.23%、ステージ2が0.06%)であり、中央値5.7年の追跡期間において早期診断群の5年進行率は36.2%(年間進行率9.6%)に上り、一親等の家族歴の有無による進行率に有意差は認められなかった。
評価
一般小児人口に対する大規模スクリーニングを初めて試み、有病率と進行リスクを明示した発端研究である。一親等の家族歴がない小児でも家族歴がある小児と同様の速度で臨床的(ステージ3)T1DMへ進行するという結果は、遺伝的高リスク群に限定されない一般人口スクリーニングの妥当性を支持し、発症遅延治療を前進させるインパクトを持つ。小児健診の政策変更に関わる重要な結果である。


