ICU後患者での遠隔リハは健康関連QOLを改善できず:iRehab試験
Remote Multicomponent Rehabilitation in Intensive Care Unit Survivors: A Randomized Clinical Trial
背景
重篤疾患の患者では、回復することができた場合でもしばしば身体機能、認知・精神機能、生活動作の障害が遷延し、QOLの低下を経験する(Post-Intensive Care Syndrome: PICS)。サバイバーにおけるICU退室後リハビリのニーズは強く認識されてきたが、臨床試験での一貫した有効性は示されていない。
北アイルランドUlster UniversityのO'Neillらは、2022年から2025年に、イギリス52施設の国民保健サービス(NHS)病院で、過去12週以内にICUに入院し、人工呼吸器管理を受けていた退院済みの成人患者(n=429)を対象に、6週間の遠隔マルチコンポーネント・リハビリまたは通常ケアへと割り付け、8週時点での健康関連QOLを評価する実用的RCTを実施した。
結論
8週時点でのEQ-5D-5L utilityスコア(平均)は、介入群で0.69、通常ケア群で0.67と差がなかった(平均差0.04)。
二次アウトカムのうち、介入群では脚力・運動能力、疲労、不安、受容性のスコアが改善した。抑うつ・疾患に関する認識には有意な差は認められなかった。
評価
面談、運動、心理的サポート、ピアグループセッションなどを組み合わせた遠隔リハにも関わらず、一次アウトカムである健康関連QOLの改善は認められなかった。
ただし、いくつかの二次アウトカム、および人工呼吸器期間の短いサブグループでは介入の効果が認められており、遠隔介入というスケールのしやすさも相まって、今後、ICUサバイバーにおける選択肢となる可能性はある。


