濾胞性リンパ腫は「不治」ではない?:SWOG S0016試験の15年結果
Treatment of Follicular Lymphoma With CHOP and Anti-CD20 Therapy: 15-Year Follow-Up of the SWOG S0016 Trial
背景
濾胞性リンパ腫(FL)は晩期再発が一般的で、歴史的には治癒不能な疾患と考えられてきた。リツキシマブの登場以降、FL患者における無増悪生存期間は大幅に延長されてきたが、長期寛解が真の治癒を意味するかは依然として不明確であった。
アメリカFred Hutch Cancer CenterのShadmanらは、アメリカのNational Clinical Trials Networkに参加する病院で、2001年から2008年に治療歴のない進行期FL患者を登録し、リツキシマブ+CHOP療法またはCHOP療法後の放射免疫療法(RIT)を割り付けた第3相RCT、SWOG S0016試験の15年追跡データ解析として無増悪生存率を評価し、さらに治癒モデル解析を実施した(n=531)。
結論
15年生存率は全体で70%、R-CHOP群とCHOP-RIT群で有意にことならなかった(73% vs. 67%)。無増悪生存率はR-CHOP群34%、CHOP-RIT群47%と、CHOP-RIT療法で優った。
治癒に至った患者の割合を推定する治癒モデル解析(cure modeling)では、全体の治癒率は42%と推定された。治癒率は、Follicular Lymphoma International Prognostic Indexスコアが低く、β2マイクログロブリン血が正常な患者で最も高かった。再発率は最初の5年間で6.8%であったのに対し、15-20年の期間では0.6%であった。
評価
長期の追跡により、CHOPベース化学免疫療法を受けた進行期FL患者の再発率が時間とともに大きく低下すること、患者の4割ほどに確率的な治癒がもたらされることを明らかにした。
進行期FLを「治癒不能な再発性疾患」とする従来の説明を修正し、長期寛解例のフォローアップ戦略にも影響を与える知見となる。


