救急の喘鳴未就学児へのアジスロマイシン投与は無益:AZ-SWED試験
Azithromycin for Preschoolers with Wheezing in the Emergency Department
背景
未就学児の喘鳴の多くはウイルス感染によって引き起こされるが、反復性喘鳴では肺炎球菌、モラクセラ・カタラーリス、インフルエンザ菌の関与が示唆されており、この仮説をもとに下気道疾患を呈する未就学児に対するアジスロマイシンの有効性が検証されてきた。
アメリカUniversity of ArizonaのDenninghoffら(AZ-SWED)は、中等症から重度の喘鳴エピソードによって救急外来を受診した月齢18〜59ヵ月の小児患者を、1日1回5日間のアジスロマイシン、またはプラセボ投与へと割り付け、5日間の喘鳴重症度(Asthma Flare-up Diary for Young Children [ADYC])を比較する多施設RCTを実施した。
結論
840名がランダム化を受けたのち(うち521名が病原性細菌陽性)、中間解析の結果、無益性のため試験は中止された。
ADYCスコアは陽性コホートでアジスロマイシン群9.59、プラセボ群9.72、陰性コホートでアジスロマイシン群9.30、プラセボ群9.10(いずれも中央値)と有意な差はなかった。
陽性コホートにおける細菌クリアランス率は、アジスロマイシン群で有意に改善した(58.7% vs. 11.4%)。その他の二次アウトカムは両群において同程度であった。
評価
未就学児喘鳴でよくみられる3種類の病原性細菌への抗菌作用、さらに抗炎症作用が期待されていたが、本試験でのアジスロマイシン投与は病原性細菌の有無にかかわらず、喘鳴の症状を改善できなかった。
小児喘鳴の管理において抗菌薬はもとより標準治療ではないが、救急外来での本試験からも、別の明確な適応がない未就学児へのルーチン的投与は控えるべきと考えられる。


