心・腎・代謝症候群(CKM症候群)はがん発症リスクが増加か
Association Between Cardiovascular-Kidney-Metabolic Syndrome and Cancer Development: Insights From a Nationwide Database Study in Japan
背景
心・腎・代謝症候群(cardiovascular-kidney-metabolic syndrome; CKM症候群)は、2023年にアメリカ心臓協会によって提唱された、心血管疾患、腎疾患、代謝性疾患をそれらの病態生理学的相互作用に基づいて包括的に把握するための概念フレームワークである(https://doi.org/10.1161/CIR.0000000000001184)。
日本Keio University School of Medicine(慶應義塾大学医学部)のAzegamiらは、DeSC診療報酬請求データベースを用いて、2014年から2023年の健康診断データ・保険請求が利用可能な個人を対象とした後向コホート研究を実施し、ベースラインのCKMステージ(0期から4期)とがんの発症との関連を縦断的に調査した(n=1,390,901)。
結論
追跡期間(中央値)3.4年で、ベースラインのCKMステージが高いほどがんリスクが増加することが示された。
ステージ0と比較したステージ1-4のハザード比は、1.03、1.02、1.25、1.30であった。
ステージとがんの関連はがんの種類を通じて、また年齢・性別による層別化解析でも一貫していた。
評価
生活習慣病とがんリスクとの関連はよく知られているが、本研究はCKM症候群という横断的なフレームワークによって再評価し、CKMステージ、特にステージ3/4のCKMとがんリスクとの関連を示した。
心血管・腎・代謝疾患の包括管理を促すCKMという新しい臨床実装フレームが、がんリスク層別化にも接続しうることを示した点で重要である。


