日本の人の減量「腹囲2cm・体重2kg減」基準は妥当:パナソニック・コホート研究
Evaluating the “2cm2kg” Target in Japan's Specific Health Checkups: Evidence From the Panasonic Cohort Study 30
背景
日本の特定保健指導では「腹囲2cm・体重2kg減(2cm2kg)」が目標として掲げられているが、その代謝改善効果の実態は。
日本Kyoto Prefectural University of Medicine(京都府立医科大学)のOkadaらは、パナソニック・コホート研究の40歳以上の30,240名のデータを使用し、2020年から1年間の身体計測値の変化と、血圧・脂質・血糖・肝機能などの代謝指標との関連を分析した。
結論
1年間に2cm2kgを達成した群では、TG・LDL-C・血圧・肝機能(ALT等)の各指標が有意に改善した(全項目p<0.0001)。代謝異常を改善させるカットオフ値は腹囲−1〜−2cm、体重−1〜−2kgの範囲にあり、これを超える減少(2cm2kg)は健康利益をもたらした。腹囲5cm、体重5kg以上の減少を達成した層ではさらに顕著な改善が認められ、減量幅に比例した一貫した効果が確認された。
評価
厚労省が定めた「2cm2kg」という目標が、日本人の代謝改善において生理学的に妥当であることをパナソニックの大規模データで裏付けた。性別・年齢(50歳以上)・投薬の有無にかかわらず、減量幅と代謝指標の改善が単調な相関を示すことが注目され、保健指導の現場での動機付けに強い根拠を与える。欧米では「5%減量」といった大きな目標が示されることが多いが、日本独自のミニマリスト基準が大規模コホート研究で支持された意義は大きい。


