NordICC試験、13年結果でも大腸内視鏡検診による死亡抑制は示せず
Long-term effects of colonoscopy screening on colorectal cancer incidence and mortality: a multicountry, population-based randomised controlled trial

カテゴリー
がん、Top Journal
ジャーナル名
The Lancet
年月
May 2026
407
開始ページ
1787

背景

NordICC試験は、ノルウェー、ポーランド、スウェーデンの55〜64歳(登録時)の男女を、大腸内視鏡検査による1回の大腸がん検診に招待する検診群、または非検診群へと1:2で割り付ける集団ベースのランダム化比較試験であり、2022年には検診群で10年大腸がんリスクが18%抑制される一方、死亡リスクには影響がないことを報告している(https://doi.org/10.1056/NEJMoa2208375)。
ポーランドMaria Sklodowska-Curie National Research Institute of OncologyのKaminskiらは、同試験における13年追跡結果を報告した(n=84,585)。

結論

大腸がんの発生率は検診群で1.46%、非検診群では1.80%であった。リスク比は、割り付け郡に基づく検診意図(intention-to-screen)解析では0.81、プロトコル準拠(per-protocol)解析では0.55であった。近位もしくは遠位大腸がんと、招待者の性別について有意な交互作用が認められた。
大腸がん死亡は検診群で0.41%、非検診群で0.47%であり、リスク比はintention-to-screen解析で0.88、per-protocol解析で0.70であった。非検診群の実際の大腸がん死亡率(0.47%)は、試験デザイン時に想定された値(0.82%)よりも大幅に低かった。

評価

大腸がんの発生は抑制されるものの死亡率には影響しない、という10年結果は驚きをもって受け止められ、検診群での受診率が42%と低調であったこと、大腸がん死亡自体が予想より少なかったことなど、その原因が様々に論じられた。
この13年結果でも構図はほぼ変わらず、便潜血検査が大腸内視鏡検査に劣らないとしたCOLONPREV試験の結果とも併せ(https://doi.org/10.1016/S0140-6736(25)00145-X)、今後も対策型検診としては便潜血検査が第一に推奨され続けると思われる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)