脳卒中再発予防に第XIa因子阻害薬asundexian登場:OCEANIC-STROKE試験
Asundexian for Secondary Stroke Prevention
背景
非心原性脳梗塞や高リスクの一過性脳虚血発作(TIA)後の患者は、抗血小板療法を受けていても依然として再発リスクが高い。第XIa因子は病的な血栓形成に深く関与する一方で、生体本来の止血機能への影響は限定的とされる。
カナダMcMaster UniversityのSharmaら(OCEANIC-STROKE)は、12,327名の患者を対象に、発症後72時間以内に抗血小板療法に新規経口第XIa因子阻害薬asundexianを追加することで、出血リスクを抑えつつ、脳梗塞の再発を防止できるかを検証する第3相RCTを行った(対照:プラセボ+抗血小板療法)。
一次有効性エンドポイントは虚血性脳卒中、一次安全性エンドポイントは大出血であった。
結論
Asundexianの一次有効性エンドポイント効果を認めた:6.2% vs. 8.4%(HR 0.74)。一次安全性エンドポイント発生率に有意差はなかった。
評価
Bayerの創薬で、従前のDOAC(主にFactor Xa阻害薬)と異なり、凝固系への作用が内因性径路限定的である。第3相では、第2相で示せなかった再発抑制効果を、1年を超える追跡(中央値1.5年)によって初めて確認した。同薬追加のNNTは、53名という。年内承認は確実とみられるが、NEJM Editorialは、高リスク群への恩恵を歓迎する一方、解毒剤(アンチドート)が未整備である点や、参加者の約26%がドロップアウトした点を問題として挙げている。


