遺伝的肥満高リスクの閉経後女性は、減量後のリバウンド速度が2倍
Impact of Genetic Predisposition to Obesity on Long-Term Maintenance of Modest Weight Loss in Postmenopausal Women
背景
減量介入の最大の課題は、リバウンドである。
アメリカPennsylvania State UniversityのLeeらは、Women's Health Initiative Dietary Modification Trialに参加した閉経後女性9,897名を対象に、BMIの多遺伝子リスクスコア(PRS)を用いて閉経後女性の減量後のリバウンド状況を解析した。
結論
1年目で5%以上の減量に成功した欧州系米国人女性1,273名の解析では、PRS BMIが上位5%に該当する高リスク群の年間リバウンド量は0.94kgであり、標準リスク群の0.48kgと比較して約2倍速かった。一方で、アフリカ系米国人女性453名の解析では同様の相関はみられなかった。
評価
従来の研究が遺伝は減量にはあまり関係ないとしてきた結果を、長期(7年間)大規模データで補正し、遺伝は減量には関係がないが、減量の維持には重要な影響を及ぼす、とした結果である。高い遺伝的リスクを持つ個体においては、元の体重を維持しようとする強力なホメオスタシスが働いている可能性が示唆される。ただし、アフリカ系集団等での再現性や、高齢者特有の疾患による体重変化の影響については、さらなる多様な集団での検証が必要である。


