免疫チェックポイント阻害薬は投与時刻で効果が異なる?:LungTIME-C01試験
Time-of-day immunochemotherapy in non-small cell lung cancer: a randomized phase 3 trial
背景
時間治療(chronotherapy)あるいは時間薬理学(chronopharmacology)は、治療・薬剤の有効性・安全性が概日リズムによって影響されるという考えに基づき、治療に最適な時間を探索してきた。がん領域においても複数の観察研究が行われているが、前向ランダム化試験によるエビデンスは欠けていた。
中国Central South UniversityのHuangら(LungTIME-C01)は、ドライバー変異のないIIIC〜IV期の未治療非小細胞肺がん患者(n=210)における抗PD-1薬治療において、最初の4サイクルを15時以前に行う早期投与群、15時以降に行う後期投与群へと割り付け、無増悪生存期間・その他のアウトカムを比較する第3相RCTを実施した。
結論
無増悪生存期間(中央値)は、早期投与群で11.3ヵ月、後期投与群で5.7ヵ月であった(病勢進行のハザード比 0.40)。
全生存期間(中央値)は、それぞれ28.0ヵ月、16.8ヵ月であった(ハザード比 0.42)。治療関連有害事象は基地の安全性プロファイルと一致しており、新たなシグナルは認められなかった。また免疫関連有害事象に有意な群間差はなかった。
朝の時間帯の血中循環CD8+T細胞数は早期投与群で増加しており、後期投与群では減少していた。また、活性化CD8+T細胞(CD38+ HLA-DR+)と疲弊CD8+T細胞(TIM-3+PD-1+)の比は早期投与群で高かった。
評価
現在この論文には、clinicaltrials.govにおけるプロトコルの不自然な変遷やデータの不整合などが指摘され(https://oncodaily.com/oncolibrary/lungtime-c01-trial)、editor's noteが付されている。
免疫チェックポイント阻害薬の投与時刻がPFS・OSに顕著な影響を与える可能性を示した重要なRCT結果であるが、上記の懸念事項が解消されるまで知見にも留保が必要である。


