救急薬剤は使用期限をどれぐらい超過しても利用可能か?
The use of expired resuscitation medications for life-threatening first aid conditions: a systematic search and narrative review

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Resuscitation Plus
年月
November 2025
26
開始ページ
101110

背景

医薬品の使用期限は安定性試験に基づいて設定されるが、これは品質を保証する期間であって、使用期限を過ぎた瞬間直ちに無効・有害になるわけではない。では、使用期限を超えた蘇生薬はどれぐらいの期間、有効性と安全性を保つのか。
アメリカUniversity of VirginiaのCharltonらは、救急処置で頻用される薬剤における使用期限後の有効性・安全性を評価することを目的に、システマティックレビュー・ナラティブレビューを実施した。対象となった薬剤は、サルブタモール、アスピリン、アドレナリン、ナロキソンであった。

結論

1,398件の記録がスクリーニングされ、17件が包含基準を満たした(サルブタモール2件、アスピリン4件、アドレナリン8件、ナロキソン3件)。サルブタモールは使用期限から20〜30年を経過しても有効成分の98%を保持していた。アスピリンは最大40年経過しても有効成分を保持していた。アドレナリン自己注射薬は少なくとも36ヵ月はアドレナリンを保持していた。ナロキソンは少なくとも19ヵ月は有効成分を保持していた。有害な分解生成物はほとんど認められなかった。

評価

これらの薬剤に関しては使用期限をある程度過ぎても、有効成分が保持されており、安全性にも問題がないことを明らかにした。もし何らかの事情で期限切れの薬しか利用できない場合でも、緊急時には躊躇なく使用することができるだろう。
周辺テーマとしては、寒冷・温暖環境への曝露や救急車などでの保管についても散発的な研究が存在する。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)