小児がんの5年生存率、先進国では8割超:CONCORD-4
Progress towards the WHO Global Initiative for Childhood Cancer target of 60% 5-year survival for all childhood cancers combined, 1990-2019 (CONCORD-4): a Cancer Survival Index derived for 68 countries by analysis of individual records for 613 021 children from 307 population-based cancer registries

カテゴリー
がん、Top Journal
ジャーナル名
The Lancet
年月
April 2026
407
開始ページ
1335

背景

世界保健機関(WHO)は2018年、国際イニシアチブ Global Initiative for Childhood Cancer(GICC)を立ち上げ、2030年までに小児がんの5年生存率を60%まで引き上げるという目標を設定した。ただし、小児がんの全体をカバーするグローバルな集団ベース指標はこれまで存在していなかった。
イギリスLondon School of Hygiene and Tropical MedicineのAllemaniらは、グローバルな公衆衛生プログラム、CONCORD-4の一環として、国際がん登録協議会(IACR)加盟機関およびその他のデータソースから集団ベースのがん登録を特定し、1990年からの30年間、およびそれ以降の期間における0〜14歳の全てのがん診断記録を調査し、12の癌種におけるGICC目標の達成状況を評価した。

結論

68の国と地域、307件の集団ベースがん登録から、2022年までの期間の679,776名の個別記録が取得された。
ICCC-3分類に基づく12種のがん、およびWHOが指定した6つのtracer cancersに関して、年齢・性別とともに加重平均して標準化したがん生存指数(Cancer Survival Index)が作成された。
1990年から2019年にかけて、小児がん全体の5年CSIはほとんどの国で上昇した。さらに2015年から2019年に診断された小児のCSIは、大半の高所得国で80%を超え(日本は85.9%)、上位中所得国のほとんどで60〜80%、参加した5つの下位中所得国すべてで50〜60%の範囲であった。

評価

成人での指標、ヨーロッパなど特定地域のデータベースなどはこれまでも存在したが、この研究は国際的共同作業によってGICCの目標として用いることのできる包括的指標を新たに作成した。
もっとも本研究に参加したほとんどの国では目標値に近づいているか、すでに上回っていた。これらの国では60%よりも野心的な目標設定が必要かもしれず、本研究のデータは精密な目標設定を可能にするだろう。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)