シスプラチン不適な筋層浸潤性膀胱がんの周術期治療はエンホルツマブ ベドチン+ペムブロリズマブ:KEYNOTE-905試験
Perioperative Enfortumab Vedotin and Pembrolizumab in Bladder Cancer
背景
抗体薬物複合体エンホルツマブ ベドチンと免疫チェックポイント阻害薬ペムブロリズマブの併用は、局所進行・切除不能尿路上皮がん患者の一次治療において化学療法を上回る効果を示しており、標準治療となっている。
ベルギーAZ Maria MiddelaresのVulstekeら(KEYNOTE-905)は、世界27ヵ国242施設の、シスプラチンベースの化学療法の適応外、またはこれを拒否した筋層浸潤性膀胱がん患者を対象に、根治的膀胱全摘術の前後におけるエンホルツマブ ベドチン+ペムブロリズマブ、または全摘術のみを割り付け、無イベント生存期間・その他のアウトカムを比較する第3相非盲検RCTを実施した(n=344)。
結論
併用周術期治療群の87.6%、対照群の89.7%で手術が実施された。
2年無イベント生存率は、併用周術期治療群で74.7%、対照群で39.4%であった(ハザード比[HR] 0.40)。
2年生存率は各群79.7%、63.1%であり(HR 0.50)、病理学的完全奏効はそれぞれ57.1%、8.6%で認められた。
有害事象は併用周術期治療群の全患者、対照群の64.8%で発生した。
評価
周術期のエンホルツマブ ベドチン+ペムブロリズマブは筋層浸潤膀胱がん患者のEFS・OSを有意に改善した。筋層浸潤膀胱がん患者の半数は術前シスプラチンに不適格であり、この集団でのアンメット・ニーズを埋める意義は大きい。
さらにシスプラチン患者でエンホルツマブ ベドチン+ペムブロリズマブとの比較を行ったKEYNOTE-B15試験(EV-304試験, NCT04700124)も既に有効結果を発表しており、併せて標準化が有力である。


