高齢高リスクAF患者への左心耳閉鎖術は無益:CLOSURE-AF試験
Left Atrial Appendage Closure or Medical Therapy in Atrial Fibrillation
背景
心房細動(AF)患者の脳卒中予防において、カテーテルによる左心耳閉鎖術(LAAC)は抗凝固療法の代替手段とされるが、脳卒中・出血リスクが共に高い高齢患者において、医師主導の最適な薬物療法(DOAC等)と比較した際の有効性・安全性は。
ドイツCharité University Medicine BerlinのLandmesserら(CLOSURE-AF)は、患者912名(平均77.9歳、CHA2DS2-VASc平均5.2)を対象とする非劣性RCTを行った。
一次エンドポイントは、脳卒中(虚血性/出血性)・全身性塞栓症・大出血・心血管疾患死亡・原因不明死亡の複合エンドである。
結論
一次エンドポイント発生率は、LAAC群で100人年あたり16.8、薬物療法群で13.3であった。ハザード比の非劣性マージン1.3に対し、非劣性は示されなかった。また、大出血発生率もLAAC群(7.4)が薬物療法群(6.2)を上回り、優位性は認められなかった。
評価
同テーマで、LAACが優ることを示したOPTION(https://www.nejm.org/doi/abs/10.1056/NEJMoa2408308)と対照的な結果である。OPTIONがアブレーションを行う低リスク患者を対象としたのに対し、CLOSURE-AFは、OAC適応さえ低い高リスク患者を対象とし、LAACだけなら有益ではないか、という仮説を検証したものである。仮説は否定され、このような高齢高リスクAF患者においては、個別化された最善の薬物療法が標準治療であるべき、ということになる。


