敗血症性ショックでのPMX、EAAによる精密化で再び有効性示す:TIGRIS試験
Polymyxin B haemoadsorption in endotoxic septic shock (Tigris): a multicentre, open-label, Bayesian, randomised, controlled, phase 3 trial
背景
敗血症性ショックに対するポリミキシンBを用いたエンドトキシン吸着療法(PMX-HP)の検証は長年の紆余曲折を経ている。最初の多施設共同ランダム化試験であるEUPHAS試験では、PMX-HP群での28日死亡率の有意な低下を示したものの、続くABDOMIX試験、EUPHRATES試験ではベネフィットは認められなかった。
アメリカUniversity of Alabama at BirminghamのNeyraら(TIGRIS)は、昇圧剤を必要とする多臓器不全を伴う敗血症性ショック患者のうち、エンドトキシン活性(EAA)が0.60-0.89の患者を対象に、標準治療への2度のPMX-HP追加、または標準治療のみを割り付け、28日死亡率を比較する第3相RCTを実施した。
結論
14,890名の患者がスクリーニングを受け、157名が登録された。
28日死亡率はPMX-HP群で39%、対照群では45%であり、PMX-HPがベネフィットを有する事後確率は95.3%であった(APACHE-IIについて調整したオッズ比 0.67)。90日時点では事後確率は99.4%となった。
重篤な有害事象はPMX-HP群の30%、対照群の22%で発生した。PMX-HP群の治療関連有害事象は2件で、1件はポリミキシンBに、1件はカテーテル留置に関連した。
評価
腹膜炎患者を対象としたABDOMIX試験、0.60以上を登録したEUPHRATES試験とネガティブ結果が続いていたが、EUPHRATES試験の事後解析では0.60-0.89のサブグループで有効性シグナルが認められていた。
これを受けた本試験は、15,000人をスクリーニングして1%ほどが登録されるという高度な患者選択の結果、再びPMX-HPの有効性を示した。


