DCBのDESに対する長期非劣性を確認:BASKET-SMALL2
Long-term efficacy and safety of drug-coated balloons versus drug-eluting stents for small coronary artery disease (BASKET-SMALL 2): 3-year follow-up of a randomised, non-inferiority trial
背景
BASKET-SMALL2は、PCI施行患者の1年間MACEに関し、薬剤コーティングバルーン(DCB)の薬剤溶出ステント(DES)に対する非劣性を報告した。同試験のスイスUniversity of BaselのJegerらは、参照血管径<3mmの小冠動脈に新規病変を生じたPCI予定患者758名を対象とした同試験の長期成績報告を行った(追跡期間3年)。
結論
MACE率はDCB・DES両群とも15%であり、心臓死(5% vs. 4%)・非致死性MI(両群とも6%)・TVR(両群とも9%)であった。全死因死亡率も同様であった(8%)。Probable/definiteステント血栓症(1% vs. 2%)・大出血(2% vs. 4%)は、DCBで少ない傾向にあった。
評価
獲得径が少ない小径病変でもDCBの長期非劣性が示され、長期合併症やDAPT期間の点からもその利点は大きい。DCB拡張不良例(DES留置)ではMACEリスクが高く、適応症例の検討が必要である。