早期肺がんでの胸腔鏡下肺切除は生存率も改善する:メタ解析
Survival outcome of VATS compared with open lobectomy for lung cancer: an individual patient data meta-analysis of randomised trials
背景
胸腔鏡下肺切除(VATS)は、肺葉切除における現在のスタンダードとみなされているが、VATSの拡大は主としてその低侵襲性と疼痛・合併症・術後QOLなどへのベネフィットに基づいており、腫瘍学的アウトカムにおけるベネフィットは未解決の問題であった。
イギリスUniversity of BristolのHarrisらは、システマティックレビューにより、2000年以降に実施された、早期非小細胞肺がん患者を対象としてVATSと開胸手術を比較したRCTを特定し、これら試験から収集された患者個別データを用いて全生存期間に関するメタアナリシスを実施した。
結論
3件の試験が基準を満たし、1185名のデータが得られた。
全生存率はVATS群で良好であり、21%の死亡リスク減と関連した(プールされたハザード比 0.79)。無病生存率は両群で差がなかった(0.91)。
どちらのアウトカムについても試験間の異質性は認められなかった。
評価
患者個別データに基づくメタ解析により、腫瘍学的アウトカムについてもVATSのベネフィットが認められることを明らかにした。
対象となった試験がわずか3件(1,200名弱)と一般化可能性に制限はあるものの、VATSが少なくとも生存率を悪化させることはないというデータを与えて、現在のスタンダードを支持する。


