急性静脈血栓塞栓症におけるアピキサバンのリバーロキサバンへの優位を確定:COBRRA試験
Bleeding Risk with Apixaban vs. Rivaroxaban in Acute Venous Thromboembolism
背景
急性静脈血栓塞栓症(VTE)治療において、直接経口抗凝固薬(DOAC)アピキサバンとリバーロキサバンは、何れが有益か。
カナダOttawa HospitalのCastellucciら(COBRRA)は、2,760名の患者を対象に、臨床現場で最も処方されるこれら2剤を直接比較し、どちらがより安全な初回治療選択肢であるかを検証するRCTを行った。
一次エンドポイントは、国際血栓止血学会(ISTH)定義による、3ヵ月間の試験期間中に発生した臨床的有意な出血であった。
結論
アピキサバンの一次エンドポイントの優越を認めた:3.3% vs. 7.1%。アピキサバンは有効性(VTE再発率約1.0%)を損なうことなく、出血リスクを50%以上減少させた(相対リスク 0.46)。特に大出血については、アピキサバン群0.4%に対しリバーロキサバン群2.4%と顕著な差が認められた。
評価
観察研究で示唆されていた「アピキサバン優位」を、明快な対決試験データで確定した重要研究である。リバーロキサバンの出血リスクが高い主因として、初期の高用量投与期間がアピキサバンより14日間長い(計21日間)こと、また、薬物動態学的にリバーロキサバンは最高血中濃度が高くなりやすく(1日1回投与)、それが粘膜出血を誘発することが挙げられる。現在中立的である多くのガイドラインの変更が正当化される。


