前立腺がん術後放射線治療に内分泌治療を併用しても生存期間は改善せず:POSEIDONメタ解析
Hormone therapy use and duration with postoperative radiotherapy for recurrent prostate cancer: an individual patient data meta-analysis
背景
前立腺がんの根治的放射線治療では内分泌治療の併用が有益であると考えられている。同様に、根治的前立腺摘除術後の術後放射線治療(PORT)に対しても内分泌治療を追加することが有益なのか、このテーマをめぐって複数のランダム化比較試験が実施されてきた。
アメリカUniversity of California, Los AngelesのKishanらは、PORTへの内分泌治療追加の有無に関して行われた第3相ランダム化試験の、患者個別データに基づくメタアナリシス(POSEIDON)を実施し、内分泌治療の追加が全生存率に与える影響を評価した。
結論
患者個別データを利用可能であった6件のランダム化比較試験が含まれた。患者数は6,057名、追跡期間は中央値9.0年であった。
PORTへの内分泌治療の追加は、全生存率を有意に改善しなかった(ハザード比 0.87)。内分泌治療の期間との間に相互作用は認められなかったが、PORT実施前のPSA値(閾値 0.5 ng/mL)との間には有意な相互作用が認められた。PSAが0.51-1.00 ng/mL、または1.00 ng/mL超の患者では内分泌治療により有意に生存率が改善した(ハザード比 0.72, 0.69)。
評価
MARCAPコンソーシアムのデータを用いたメタ解析で、PSA値が0.5 ng/mL以下の前立腺がん患者では、PORTへの内分泌治療追加が無益である可能性を示唆した。
低PSA患者でのルーチン的な内分泌治療に疑義を示し、より個別化された治療選択に道筋をつけるエビデンスとなりそうだ。


