敗血症性ショック患者での早期アルブミン製剤もベネフィット示せず:ARISS試験
Albumin Replacement Therapy in Septic Shock: A Randomized Clinical Trial
背景
重症患者へのアルブミン製剤の使用は、これまで複数のRCTによって検証されている。2004年のSAFE試験は、重症患者全体に対するアルブミンのベネフィットを示せなかったものの、重症敗血症サブグループでのベネフィットを示唆した(https://doi.org/10.1056/NEJMoa040232)。これを受けて行われた2014年のALBIOS試験では、敗血症性ショックのサブグループでアルブミンのベネフィットが示唆された(https://doi.org/10.1056/NEJMoa1305727)。
ドイツJena University HospitalのSakrら(ARISS)は、敗血症性ショック患者でのアルブミン補充の影響を評価するため、同国23ヵ所の集中治療室で、発症24時間以内の敗血症性ショック患者を対象に、最大28日間、血清アルブミン値を3.0 g/dL以上に維持するアルブミン投与、または標準輸液投与を行い、90日死亡率を比較するRCTを実施した。
結論
低調な登録率のため試験は早期に終了した(事前の推定1,662名に対して、実際の登録数は440名)。
90日死亡率は、アルブミン群で43.3%、対照群で45.9%であった(相対リスク 0.94)。
いずれの二次エンドポイントにも有意な差は認められなかった。
評価
過去の試験が示したサブグループでのシグナルを基に、さらに集団を絞り込んだ検証であったが、やはりアルブミンのベネフィットは認められなかった。
著者らは、サンプルサイズ不足から結果は"inconclusive"と述べているが、最近では、早期投与の文脈で救急でのアルブミン投与を検証したパイロット試験もネガティブ結果となっており(https://doi.org/10.1016/j.annemergmed.2024.12.016)、さらなる探索を正当化する余地はますます小さくなっていると思われる。


