日本人肥満症患者へのチルゼパチドの効果を確認:SURMOUNT-1試験サブポピュレーション解析
Efficacy and Safety of Tirzepatide in Japanese Participants With Obesity: A Subpopulation Analysis of the SURMOUNT-1 Trial
背景
日本人は欧米人と比較し、低いBMIでも内臓脂肪が蓄積しやすく、肥満に伴う健康障害のリスクが高い。
日本Eli Lilly Japan K.K.のShingakiらは、SURMOUNT-1の日本人サブ集団(102名)を対象に、週1回のGIP/GLP-1受容体作動薬チルゼパチドの投与が、生活習慣介入(食事・運動療法)下での体重減少および心代謝指標に与える有効性・安全性を解析した。
一次アウトカムは、体重の平均変化率と、72週時点で5%以上の体重減少を達成した参加者の割合であった。
結論
72週間の継続投与により、チルゼパチド各用量群(5 mg, 10 mg, 15 mg)はプラセボ群(−0.3%)に対し統計的に有意な体重減少を示した。特に10 mg群で−22.4%、15 mg群で−22.1%と、体重の2割を超える減少を達成した。5%以上の体重減少を達成した割合は、5 mg群で91.7%、10 mg群で100%に達し、血圧・脂質・血糖値等循環代謝指標も大幅に改善した。副作用は主に軽度から中等度の消化器症状であり、新たな安全性懸念は認められなかった。
評価
このテーマに関しては、すでにSURMOUNT-J(https://www.thelancet.com/journals/landia/article/PIIS2213-8587(24)00377-2/abstract)結果が出されており「日本人にも有効」という結果は同じだが、適格基準に多少の差があり、また、このSURMOUNT-1サブ解析では、用量5 mgでの有効性が確定された点に差がある。また、日本人では10 mg以上の投与で20%を超える体重減少が得られることも示されており、これは外科手術に匹敵する。但し、解析集団(102名: 全集団の4%)は小さい。


