カナキヌマブは全MACEを抑制:CANTOS第二報告
Inhibition of Interleukin-1β and Reduction in Atherothrombotic Cardiovascular Events in the CANTOS Trial
背景
CANTOSは、抗IL-1β抗体薬 カナキヌマブが心筋梗塞既往患者の48ヵ月間初回MACE(MI・脳卒中・血行再建術施行・心血管死)発生を抑制することを示した。同試験のEverettら(Harvard Medical School)は、中央値3.7年の追跡後結果を発表している。
結論
カナキヌマブの全MACE抑制効果を確認した(50mg:8.4/100人年[プラセボ比0.8]、150mg:8.3[0.79]、300mg:8.2[0.78])。
評価
前報告(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa1707914)を初回MACE から拡張して全MACEで確認し、冠性心疾患への抗炎症アプローチ有益仮説を確認する、という第二結果だが、前回報告で問題とされた心血管死の非抑制は今回も続いているようである。