好中球減少を伴うがん治療中は食事制限が必要
Randomized Noninferiority Trial of a Liberalized Diet Versus the Neutropenic Diet in Hematopoietic Stem-Cell Transplant Patients and Patients With Acute Leukemia

カテゴリー
がん
ジャーナル名
Journal of Clinical Oncology
年月
February 2026
44
開始ページ
300

背景

造血幹細胞移植(HSCT)や急性白血病導入化学療法中の患者では、好中球減少症が現れることがあり、致命的な感染症のリスク因子となる。食事由来の病原体曝露を最小化するために低菌食(neutropenic diet: ND)が一般的に行われるが、感染や死亡を減らすとする明確なエビデンスはなく、より自由な食事(liberalized diet: LD)でも安全である可能性が示唆されている。
アメリカUniversity of Florida College of MedicineのWingardらは、急性骨髄性白血病・骨髄異形成症候群の治療として導入化学療法を受ける患者、急性リンパ性白血病で強化導入化学療法を受ける患者、HSCTを受ける患者を対象として、新鮮な野菜・果物を含むLD、またはNDを割り付け、重要な感染症の発生率を比較し、LDの非劣性を検証する第3相非劣性RCTを実施した。

結論

214名の評価可能な患者が登録された後、2回目の中間解析においてLD群での感染症発生率の増加が認められ、試験は中途終了した。
重要な感染症は、LD群の31.4%、ND群の20.2%で発生した。
また、LD群でのカロリー摂取量の改善も認められず、両群とも約2/3の患者が重篤な栄養問題を報告した。症状、QOL、生存率のいずれにおいてもLD群の優位性は認められなかった。

評価

期待に反し、制限を緩めた自由食は重大な感染症のリスクを上昇させ、栄養学的ベネフィットも認められなかった。
顕著な免疫抑制の期間中は低菌食を行うべきことを強く示唆する結果であり、近年の自由化傾向を巻き戻すエビデンスとなる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)