アコラミディスはATTR-CMによる累積心血管イベントを抑制する:ATTRibute-CM試験の二次解析
Effect of Acoramidis on Recurrent and Cumulative Cardiovascular Outcomes in ATTR-CM: Exploratory Analysis From ATTRibute-CM
背景
トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)の治療薬として承認されたアアコラミディスは早期かつほぼ完全な(90%以上)TTR安定化を実現し、第3相試験(ATTRibute-CM)では死亡や心血管関連入院の初回発生を有意に抑制した(https://doi.org/10.1056/NEJMoa2305434)。
アメリカOregon Health and Science UniversityのMasriらは、611名の解析対象集団(mITT集団)を対象に、全累積心血管イベント(再発を含む)に対するアコラミディスの有効性を事後解析した。
結論
アコラミディスは30ヵ月間で累積的な心血管関連死亡(CVM)および再発性CVの累積リスクを有意に減少させた(HR 0.51)。イベントの差は投与1ヵ月時点から現れ、30ヵ月後には100名あたり53件のイベントを回避した。また、全累積イベントの約4分の1が最初の6ヵ月以内に発生しており、投与42ヵ月時点でもCVMのリスクを45%低減(HR 0.55)させた。
評価
アメリカでも承認後1年余り、という新薬の治験結果の二次解析で、承認時の一次アウトカムであった初回イベントの抑制に加え、累積イベントの抑制効果も確認した。著者らは、アコラミディスによる28日時点での迅速かつ90%以上の強力なTTR安定化が、早期の臨床ベネフィットに寄与している可能性を示唆している。本研究で示された「治療を6ヵ月遅らせるだけで100名あたり8.5件の累積イベントが増加する」という推定値は、早期診断と即時治療が予後を劇的に改善する可能性を強く示唆している。今後は、リアルワールドデータによるさらなる検証が期待される。


