電話による症状モニタリングで高齢がん患者の救急受診リスクを低減
A Lay Health Worker-Led Symptom Intervention and Acute Care Use in Older Adults With Cancer: A Randomized Clinical Trial
背景
がん患者では、症状に対するケアが十分行われないことに起因して、急性期医療の利用が生じる場合がある。症状のモニタリングを改善することで、不要な医療受診・コストを削減することはできるか?
アメリカStanford University School of MedicineのPatelらは、43施設の腫瘍科クリニックでがんの診断を受けている、75歳以上のMedicare Advantage受給者(n=416)を対象として、非専門医療従事者(lay health worker)による電話を通じた症状評価(エドモントン症状評価システムを使用)、または通常ケアのみを割り付け、12ヵ月以内の救急受診・入院に及ぼす影響を評価するRCTを実施した。
結論
患者の年齢は中央値82歳、52.6%が男性で、41.1%がIV期、6.4%が再発であった。
1度以上の救急を受診した患者の割合は、症状評価群で30.5%、通常ケア群で47.7%であった(オッズ比 0.47)。
症状評価群では入院リスクが低く(18.5% vs. 39.8%; オッズ比 0.32)、平均総費用も12,000ドル低かった。また、死亡前30日以内の救急利用(オッズ比 0.32)、急性期医療施設での死亡(0.25)も減少した。
評価
これまで症状評価の電子化やウェブ報告などが検討されてきたが、本研究は非専門のスタッフが看護師の監督下で患者の症状をモニタリングすることで、救急受診・入院リスクが大幅に減少した。
電話を通じた評価は高齢患者のニーズ・好みにも合致していると考えられ、終末期ケアの質を改善し、医療費用の削減にもつながる有望なアプローチである。


