非閉塞性冠動脈狭心症では初回造影時に冠機能検査を:ILIAS ANOCA試験
Coronary function testing vs angiography alone to guide treatment of angina with non-obstructive coronary arteries: the ILIAS ANOCA trial
背景
冠動脈に有意な狭窄がないにもかかわらず、胸痛を呈するANOCA(非閉塞性冠動脈疾患に伴う狭心症)は、標準的造影検査のみでは診断困難である。
オランダUniversity Medical Center Utrechtのvan de Hoefら(ILIAS ANOCA)は、ANOCA患者153名を対象に、初回造影時にルーチンで侵襲的冠機能検査(CFT)を同時実施することの安全性と、その結果に基づく個別化治療が患者の生活の質(QOL)に与える影響を検証した(対照:標準ケア)。
>一次アウトカムは、ベースライン以後6ヵ月間の追跡期間におけるSAQサマリースコアの変化であった。
結論
CFTは全例で安全に施行され、78%に冠動脈の血管運動障害が同定された。一次アウトカムの改善幅は、介入群が標準治療群を9.4点有意に上回り、主要心血管イベント(MACE)の発生も認められなかった。
評価
造影時にアセチルコリンを用いたCFTを併用することの有用性を示したCorMicA(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30266608/)結果を、ANOCAの診断・治療で検証した研究である。CFTの有用性は確認されたが、効果規模はCorMicaを下回った。著者らは、迅速評価の有用性を指摘し、造影時の一期的な診断確定により、患者は「非心臓性」という誤診から解放される、と強調している。


