フレイルを理由に厳格降圧を控える必要はない?:ESPRITの事後解析
Effects of Intensive Blood Pressure Control in Patients With Frailty: A Post Hoc Analysis From ESPRIT
背景
フレイルを伴う高血圧患者、特に重度のフレイル患者に対する強化血圧コントロール(収縮期血圧[SBP]120 mmHg未満目標:厳格降圧)の有益性とリスクは。
中国Chinese Academy of Medical SciencesのZhangらは、中国で行われた大規模試験ESPRITの事後解析(フレイル指標[FI]に基づいて患者を分類)により、強化血圧コントロールが心血管イベントや安全性に与える影響を評価した(n=11,255)。
結論
強化血圧コントロールは、フレイルの有無や程度に関わらず、主要心血管イベント(MACE)リスクを14〜16%減少させ、全死亡リスクを13〜25%低下させた。転倒や失神などの重大な副作用についても、フレイルの状態による有意な差はみられなかった。
評価
高血圧管理における現在の重要な論点に関し、大規模RCTの二次解析により、米SPRINT結果等で示唆されていた「フレイルを理由に厳格降圧を控える必要はない」という方針に強いエビデンスを与えた。著者らは、フレイル患者は目標値到達に時間を要する傾向にあるものの、最終的なベネフィットは一貫しているとしている。ただし、厳格管理の認知機能・腎機能へのインパクトに関しては、議論が残っている。


