低用量アスピリンでCHIP高齢者のCVDは予防できない
Clonal Hematopoiesis and Cardiovascular Disease and Bleeding Risk and the Effectiveness of Aspirin
背景
「CHIP(不祥のポテンシャルを有するクローン性造血)」は、心血管疾患(CVD)や死亡リスクの上昇との関連が指摘されてきたが、有効な予防法は確立されていない。
オーストラリアMonash UniversityのMcQuiltenらは、低用量アスピリンがCHIPを保有する高齢者のCVD一次予防に寄与するかを、低用量アスピリン連日投与とプラセボを比較したRCTであるASPREE試験の二次解析(n=9,434)により検討した。
結論
CHIP保有(変異アレル頻度[VAF]2%以上)はCVDイベント増大との関連を示さなかったが、臨床的に重大な出血リスクを24%有意に上昇させた。アスピリン投与によるCVD抑制効果や出血への影響に関し、CHIPの有無による有意差は認められなかった。
評価
先行研究で示唆されていたCHIPとCVDの関連に関する仮説を、一次予防RCT集団の厳密な大規模データで検証した重要な結果である。結論はネガティブで、アスピリンでCHIPのCVDインパクトを軽減することはできない。健康な高齢者においてCHIPは必ずしも心血管死の独立した予測因子にはならず、またアスピリン連用は有益性より出血の害が上回る。


